アーカイブ:大井きさこさんインタビュー

アーカイブでは越智孝之が行ってきた過去のインタビュー集を掲載していきます。

リンクは、2015年9月にパーソナルコーチの大井きさこさんのインタビューをしたものです。

妻として、母として、社会人として、様々な壁を乗り越えてきた大井きさこさん(通称:きさちゃん)。自分自身も根底にある「自分色」を取り戻していきながら、ご縁ある方々にその思いを渡していく。そのステップと思いの背景について、インタビューしてみました。

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これまでの人生とコーチングとの出会い

“人は、年齢とともに身体は成長していくけど、心の成長や発達ってまた別って思うんです。”

–コーチングと出会うまでの流れについてお伺いしたいのですがいかがですか?
きさこ:大学卒業後企業に就職したものの、結婚を機に家庭にはいり、その後はずっと専業主婦で社会とはかけ離れた生活をしていました。30代のころは子育てと義父のアルコール依存症の葛藤を抱えながら義理の両親の世話をし、40代では子供との関係性を見つめ、さらには3人の親の介護が重なり、かなり厳しい環境だったんです。いつまで続くのかわからない状況の中で、今思えば私自身も軽い鬱状態だったと思います。とにかく毎日が必死でした。でも45歳くらいから、少しずついろんなことが落ち着いてきて、ある時ふっと思ったんです。「あ、自分の人生を生きよう!」って。それまでの私は「周りの期待に応えようとする人生」を歩んでいたんですね。確かに妻として、母としての役割りは果たしていましたが、一方で自分をないがしろにしていたんです。自分というものがどこかにいってしまって、自己犠牲的な生き方をしていて…。そうすると周りのせいにしちゃったりするんです。「私には、なにもない!」って自己否定的にもなってて、結構生きづらかったです(笑)。

–かなりの試練を経験されていたんですね。
きさこ:そうですね。気づいたときには心も身体もボロボロで、たぶん今の私より老けていたと思います(笑)。
介護等で生命のぎりぎりのところをずっと見てきたので、ある時「まずい!このままだと私が介護される側になる」っていう生命の危機感を感じました。そこでまずは資本である身体を立て直すことから始めようと思い、スポーツクラブに通ったんです。そこにいたトレーナーさんが、生き生きと働いてるのがとても印象的でね、私も「自分の好きな事を仕事にして輝いて生きたい」って思い始めたんです。

–外部と接することで、意欲が芽生えてきたっていう感じですね。
きさこ:そう。「じゃあ、私がやりたいことってなんだろう?」って思ったときにでてきたのが大学で心理学を学んでいたことでした。人の心の構造に興味があったんですね。それで、厚生労働省職業支援のプログラムの中のキャリアカウンセリング学校に通いました。その授業の一つにコーチングがあって、それがコーチングとの初めての出会いです。–なるほど!ちなみに、小さい頃から心理的な部分への興味があったんですか?
きさこ:無意識レベルではあったと思います。でも子育てや介護をする中で様々な心の葛藤があり、どちらかというと後天的な経験が影響していると思います。

–おひとりで戦ってらっしゃった姿が浮かんできました…。
きさこ:そうなんです。親は倒れてるし、夫は忙しいし、子供は私が何とかしなきゃいけないって必死でした。そんな時、助けてくれる方がでてくるんですよ。一人のお母さんが親身にかかわってくれました。介護もいろんな方が助けてくれて何とか乗り越えましたが、「あの時ああすればよかった、こうすればよかった。もっとできたんじゃないか」と、そういういろんな葛藤がしばらくありましたね。今は、罪悪感という形ではなくて、人の感情の成り立ちや推移みたいなものに対してもう少し客観的な興味を持っています。

–自分に起こった危機が、好奇心に変わるっていうのは、きさこさんの中で解決されたからだと思うんですね。
きさこ:そうそう、消化できると話をしても感情的にはなりませんね。–そこに至るまでに色々な解決へのプロセスがあったのだなと感じています。
きさこ:そうですね。「問題が起こり、それを乗り越えることで成長できることもあるだろうし、人が成長するために、その人にとって必要な問題が起こる」とも思えます。自分が渦中にいるときはそれどころじゃないけど(笑)過ぎてみると、前世にやり残したことを消化したような感覚もあります。人は、年齢とともに身体は成長していくけど、心の成長や発達ってまた別って思うんです。

–その完了のプロセスがコーチになっていくキッカケになったんですかね?
きさこ:はい、私が本当に困ったときって、知り合いでもないのにどこからかのご縁で親身に助けてくれる人が現れるんですね。
自分が経験してきた智慧を惜しげもなく教えてくれる、その愛情のかけ方とか関わり方が私の身体にはしっかり入ってるんです。
今は、コーチという形をとっていますが、その方への感謝として、今度は私がご縁ある方に、そして社会へとお返しをしていきたいと思っています。

コーチ大井きさこのセッションの強みについて

“自分の軸がしっかりしてくると、環境に流されずに自分の人生を生きていけるようになるんですね。”

–そんな中で、きさちゃんが自分自身の強みだと思うのは、どんなところですか?
きさこ:結構長く生きてますし(笑)、人生経験も豊富な方だと思っています。一見、逆境と思えるような状況を乗り越える方法やそこから更に自分らしく生きる方法を机上の空論でなく経験知として持っていることは強みといえるかもしれません。会社の中であれ、家庭の中であれ、状況は違っても、心の中の葛藤や感情として起きるエッセンスレベルで活用できるものがたくさんありますのでお役に立てると思いますよ。そして、クライアントさんが安心して本音を出せる場づくりや協働関係づくりには力を入れています。ほんとにここは一番大事なところです。その上で、自分の器をしっかりと整えていくんです。土台があってこそ、しっかりとした建物が立つと思うんですね。コーチングというと目標や夢に向かって後押しをするイメージがありますが、そもそもそこにいく前に足元を整える必要があるほうが多いです。これを見落とすと、砂上の楼閣になってしまいます。

–それは、直接クライアントさんにも伝えたい事のようにも聞こえますね。
きさ:そうです。自分の軸というか、自分に対する信頼や自信のようなものでもあります。そういうものがしっかりしてくると、環境に流されずに自分の人生を生きていけるようになるんですね。私は一人ひとりが大事な役割をもって生まれてきていると思っているので、「納得できる人生を送る」ことをサポートをしていきたいと思っています。

サービスを届けたいクライアント

“まずは今の自分の状態に気づいてもらいます。そうすると未来が見えてきて、進めるようになります。”

–それでいうと、どういうクライアントさんにサービスを届けたいですか?
きさこ:ある程度自分の人生を生きてきた40代の方です。はっきりと気が付いてなくてもいいのですが、仕事や家庭のことなど、生活の中で違和感を感じ始めている方ですね。何かを一歩踏み出したいとどこかで感じている方とも言えるかもしれません。もちろんこうなりたいという夢があってもいいですが、それすらわからないという方の方が多いんだと思うんですね。それから人生の転機、変わり目にいる方です。転職、起業、独立、結婚、出産、離婚など人生には様々な転機が訪れます。不安定ではありますが、人生のチャンスでもあるので積極的にかかわっていきたいと思っています。

–セッションでは、どんなところからはじめるんですか?
きさこ:まずは足元を見ようって感じですね。人って過去を見てはできないことを探し、未来を想像して不安になってることが多いです。未来は今の積み重ねですので、今の自分の状態やリソースや考え方の傾向性などに気づいてもらいます。そうするとどうしたいのかという未来が見えてきて、進めるようになります。自分の状態がわかると安心しますよね。気持ちに余裕も出てきます。安定すると心にスペースができるので楽になるんです。

–ある意味、なんでもありで楽しく進めるところを増やすってことですよね。
きさこ:そうそう、歩いても飛行機にのってもいいんですけど、自分でどう進むか選べることは大事ですね。人生楽しんでほしいですから。

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サイトを見ている人へむけてのメッセージ

–では、サイトを見ている人へのメッセージをお願いいたします!!
コーチを選ぶ時のポイントはいくつかありますが、まずは自分が心から安心して本音を言えるコーチを探してください。
一番大事なことを話せるだけでも人生はかなり変わります。そして、日常にコーチをつける生活を少なくとも半年続けてみてください。なぜなら、人は急には変われないからです。地道かもしれませんが一歩一歩着実に進むことが、納得できる人生への一番の近道なんです。–ありがとうございました!!

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