アーカイブ:溜香世子さんインタビュー記事

アーカイブでは越智孝之が行ってきた過去のインタビュー集を掲載していきます。

リンクは、2015年9月にパーソナルコーチの溜香世子さんのインタビューをしたものです。

自身が第一線のプロコーチとして活躍するかたわら、本当の意味でクライアントに変化を与えられるコーチ達を育成するため、プロコーチ塾をはじめ、アウェアーズ代表をつとめる溜香世子コーチ。そのほとばしる情熱をインタビューしてみました。

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自分自身がコーチングで変わった過去

“証明写真みたいな世界からパノラマの世界に変わったぐらいのインパクトでしたね。”

–コーチとしてプロで活動を始めたキッカケはなんだったんですか?
香世子:コーチングに出会う前は、役員秘書をやってました。通算10年ぐらい。でも、どっかで「もう一生これやるのかな」みたいな閉塞感を感じていました。そのあと、産休でお休みした時に読んだビジネス書の中でコーチングに出会って、今後の身の振り方考えると、こういうスキルがあってもいいかもしれないと思って、通い始めたっていうのがキッカケでした。
–それまでも、人の話を聴くのが好きな方だったんですか?香世子:それが、全くでしたね。むしろ、人から悩みを相談されないのが、悩みだったみたいな(笑)。お昼とかも一人で食べるタイプだったので、誰かが私に相談してくるとか話に乗ってあげるとかっていうのってほぼゼロだったんですよ。
でも、コーチングを学んだら人の話聞くのはすごい楽しいなって思えるようになって。それまでは自分しか見えてなかったのが、人ってこういう考えを持ってて、本当はこんなことで悩んでたりするんだなって、その時に初めて人の顔が見えたんです。その時は、コーチングを学びながらコーチもつけながら仕事していたんだけど、最後のほうは私の手帳、毎日違う人とランチの予約が入ってるみたいな感じで、すごい社内に知り合いが増えたみたいな、そういう違いが顕著な感じであったんですよね。
–香世子さん自身が開いていったような感じだったんですね。
香世子:それは、まさに証明写真みたいな世界からパノラマの世界に変わったぐらいのインパクトでしたね。それくらい変わった感覚がありました。そこから、紆余曲折あって、会社も辞めて、プロとして活動を始めたんです。

現在のクライアント層

“最初から「もう私、進んでいけます!」みたいな強い意思を持った人って世の中にそんなに多くないんじゃないかと思っているんです。”

–どういう悩みを抱えたクライアントが多いんですか?
香世子:私自身がやっぱりブログに書くことがセラピー寄りのことだったりとか、その人の魂の願いとか魂の声を聞くとかを書いていたのもあって「魂的なことが知りたい」とか、ちょっとスピリチュアルなことに興味があるっていう人が多いですね。悩みの内容自体は、人間関係だったり仕事関係だったりなんですけど、そこをコーチング的、スピリチュアル的な観点から見てくれるっていうところを期待されてるんじゃないかと思っています。

–ブログに書いている内容は、クライアントの体験のような感じだったのですか?

香世子:というよりは、自分が悩んでることに対しての答えみたいなのを書いてることが多いですね。私自身の心の問題とか、私自身が越えてきた何かとか。その中で「進みたいけど進めない」とか、「心のモヤモヤの解決の仕方」みたいなことについて、たくさん書いたんですけど、それに反応するように同じような悩みを持った人が来てくださっている感じがあります。何か人生を思いっきり歩んでいきたいっていうより、割ともうちょっとじっくりと自分を見つめてみたいというような。
–それだけ香世子さん自身も、ずっと悩んできたっていうことですよね。
香世子:そうそう。私もそうですが、そもそも最初から「もう私、進んでいけます!」みたいな強い意思を持った人って世の中にそんなに多くないんじゃないかと思っているんです。いないわけじゃないんだけど、やっぱり一般の人たちを見た時に、ちょっと自信がないとか、自己肯定感が低いとか、そういう所の悩みを言えずに自分で抱えてしまってる人ってすごく多いんだろうなって。そのほうがリアルな世界なんですよね。であれば、そのリアルな世界に向き合えるコーチでありたいっていうのが私の願いです。

 

コーチ溜香世子の持っている情熱

“「そこに悩みがあるから聴くんだ」みたいな感じですかね(笑)”

–ずばりお伺いいたしますが、香世子さんのコーチングへの情熱っていうのは、どこから来ているんでしょうか?
香世子:登山家みたいですけど、「そこに悩みがあるから聞くんだ」みたいな感じですかね(笑)。そこに越えるべき何かがあるから行きたくなるみたいな感覚にすごく近いなって思ったの。
–なんだか、すごく使命をもっているようなインパクトがありますね。
香世子:そうなんです。ある時、気づいたんですよ。皆さん多分、何かをしに現世に生まれて来てるんだと思うんですよ。でも、それを忘れちゃってたりしてて。私は、それをもう1回思い出させるサポートをしに、ここに来たんだって思ったんです。そしたら、すごい腑に落ちたんです。「そうだよね、それやりに来たよね」って。ちょっとスピリチュアルな話になっちゃうかもしれないですが(笑)。そう思うと、すごく自分の中からエネルギーが湧いてくるんですよね。だから、理由なんて無いんです(笑)
–「そこに悩みがあるなら」ってなるわけですね。
香世子:そうなんです。外に理由は無くて、理由はいつも自分の中にあるんです。
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コーチ溜香世子のセッションの特徴

“「私は、あなたと対話してるんじゃなくて、あなたの魂と対話してるんだ」って。”

–では、香世子さんご自身が思うコーチングの特徴ってどんな感じですか?
香世子:スタイル自体は日々進化させています。それは、私が主催しているプロコーチ塾で色んな心理療法のエキスパートの人から学んでいる背景もありますね。だからなんでしょうね・・・分かんないな(笑)。しいて言えば、外側の話はあんまり聴いてないかもしれません。言葉の奥にある、その人の響きみたいなものに耳を澄ませてる感覚ですね。もちろん表面では色々合わせたりはするんですけど、表面で何かやりながら裏側で別の事をやってるみたいな(笑)。そんな感覚がありますね。私はよく導入セッションの時に言うんです。「私は、あなたと対話してるんじゃない」って。「あなたの魂と対話してるんだ」って。だからそこに何となくチューニングしながら魂に耳を傾けるように意図しています。
–アプローチ自体は、けっこう多様な印象がありますが、いかがですか?
香世子:アプローチに関して言えば、そこは、やっぱりその人に合ったアプローチってあるのでいちがいには言えない部分があります。例えば、聴いても答えが出てこない人には、「こうしなさいよ」って指示しちゃうこともあるし。逆に「するな」って禁止命令出しちゃうこともあるし。それは本当にその人の状態に合わせて必要なことをやっています。ただ、それはその魂に照準を合わせてるっていう所のベースを持った上で、「この人が本当にそこに目覚めて生きるためにはこうしたほうが良いよね」っていうアプローチを随時取ってる感じですね。

溜香世子が考えるコーチングの可能性

“心は心でしか育てられないと思うんです。”

–最後に香世子さんが考えるコーチングの可能性ってどういうところなんでしょうか?
香世子:コーチとは別にヒプノセラピーもやっているんですけど、両方ともアプローチが違うだけで一緒のところを目指しているんですね。なんだけど、セラピーは、やっぱり癒やして普通に機能するまで持っていくっていうのが目的なんです。一方でコーチングは本当の意味で意識を成長させていくことがしたいんですね。成長っていっても果てしないと思うんだけど、今、本当に人々の意識が上がっていかないと世の中の色んな問題って解決しないフェーズまできていると感じているんですね。それを「こういう方策で」とか「こういうプロジェクトで」とかって色々やろうはしてるんだけど、同じ意識レベルでそれを解決しようとしても全然解決しなくて。むしろ余計悪化したりしてるんだと思うんです。ちょっと大きな話になってしまうけど、地球を救うには人の意識が上がんない危ないとまで考えてます。そこを効果的にサポートできるものがコーチングなんだと思っているんですね。もっと言うとコーチングしかないかもしれないくらい。
–人類規模で、コーチング的なものが求められていると感じているんですね。
香世子:そうです。人が目覚めて、本当に生き抜いていく力をいざなうためには対話が一番なんだと思うんです。何かを脳に植えこんでとかではなく、「あなたはどう思うの?」「あなたはどう考えるの?」「あなたはどうしたいの?」ってその自分自身の自我を目覚めさせていくっていう、人との関わりが必要なんですよね。つまり心は心でしか育てられないと思うんです。それは人がいないとできないですよね。そのためにコーチングというサービスを使ってほしいと思います。
–ありがとうございました!

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