第四回勉強会レポート-ソニックメディテーション:Sonic Meditation-

※画像はamazonより

2016年12月10日に行いました第四回勉強会のレポートです。

今回も、ひとつのテーマに対して、参加者の皆様と話し合うというスタンスで実施いたしました。

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第四回のテーマは音の瞑想(Sonic Meditation)

ということで、テーマはソニックメディテーション
これは、私が大学時代に学んでいた現代音楽の研究室で学んだ事でございます。

その時は、芸術分野での表現の可能性というところにフォーカスしておりましたが、今、対人援助の仕事などを通して、「”気づき”と”注意”」に音を使いつつ身体性にアプローチする点に非常に惹かれなおしたため、扱うことといたしました。

今回の本はこちら
ソニック・メディテーション―音の瞑想:ポーリン・オリヴェロス

勉強会の内容

前回同様、勉強会では私自身がレクチャーするというよりは、私がだした観点を参加者の皆様がどのように捉えるのかに焦点を置いて、レクチャー部分は最低限にとどめ、対話に重きをおきました。

とはいえ、まずはポーリン・オリヴェロスさんとは?ソニックメディテーションとは?というところから開始。

ここでも簡単にソニックメディテーションについて説明いたします。

ソニックメディテーションとは?

どんな社会でも、音楽、あるいは音は権力と結びついている。ある共同体のなかで何が聞かれるべきか支配しようとする試みは、どこにでも見られることだ。例えば、教会音楽は教父による神の意志に従い、つねに特殊な形式と様式に制限されている。今日のバックグラウンド・ミュージックは、商業的な場の中で、消費を増やしたり刺激したりするために使われている。

ソニックメディテーションは、音の規制を自分たちの手によって個々の人や個々の集団に返す試みであり、とりわけヒューマニスティックな目的をもち、さらに明確に言えば、癒しのためである。ソニックメディテーションの中には、次のような方法がある。
1,実際に音をつくること
2,積極的に音をイメージすること
3,いまここにある音を聴くこと
4,音を思い出すこと

引用:ソニック・メディテーション―音の瞑想

つまり、ソニックメディテーションとは、音楽というものを聴衆と演者で分割する今の形態から、場全体のものとして、聴衆の手にも音楽を取り戻す試みとも言えます。

そして、それは心身の調律(チューニング)につながっていくことなのです。音を長時間にわたって出し合い感じ合うことで、自分や他人の音から自身の意識と身体をチューニングし生物としての人の能力を取り戻すための手段なのです。

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ソニックメディテーションでの瞑想に関する基本的な考え方

ソニックメディテーションの基本思想として、このような図で説明されます。
ここでは、「気づき」と「注意力」の二つの関係が示されています。
sonic meditation

注意力とは、狭く、なにかを特定し、選択することである。気づきは、広く、拡張し、すべてを包括する。両者の同調できる範囲は異なる。すなわち注意力とはよりきめ細かい一点に研ぎ澄ますことを意味し、気づきはあらゆるものを包括するところまで伸ばしていくことを意味する。注意力は気づきを強め、氣づきは注意力を助ける。注意力から気づきへ、そして気づきは注意力から。
(中略)
私の「ソニックメディテーション」は、能動的であろうと受動的であろうと、音を聴くことを、注意力の焦点として、そして気づきのための刺激として使う点で、音響的(sonic)なのである。聴覚を高め、発達させることが、これらの目標のひとつである。

引用:ソニック・メディテーション―音の瞑想

のように書いてあります。

ちょっとわかりずらいかもしれませんが、実は日常で、何をする時でも、パフォーマンスが高くでる条件としてこの構造が働いています。集中するというと、周りが見えなくなっている状態をイメージされるかもしれませんが、その場合は、かなり凝り固まった状態になっています。ではなく「集中」と「気づき」の両面を意識ができている状態の時こそ、ある意味リラックスした意識の開いた理想的な状態になるのです。アスリートでいうフロー状態もこの関係が成り立っている時に起こりやすいのではないかと勝手に推測しています。

ソニックメディテーションでは、自分の出している音、周囲の音に集中しながら、周囲の環境、自分の身体、心の声にきづいていく実践なのです。

このような解説をしつつ、下記のような問を投げかけ、みなさんがもっているイメージから様々な話をどんどん膨らませていくという展開となりました。

Q1:「瞑想ってしますか?するとすれば、瞑想中はどんなことを考えているでしょう?」

Q2:「音楽と環境や自分のだす音はどこが違うのでしょうか?」

ここでは、音律の歴史についても話がでました。

参考本:響きの考古学

Q3:「自分の声ってどんな楽器でしょうか?声をだしながら、その感覚、身体の振動、声色を感じてみましょう。」

感想

最後は、みんなで「飛ぶことの自習」というソニックメディテーションのワークをいたしました。各々が、深呼吸からの流れで、自分の声をだし、徐々に集中しながら、相手に気づきながら、自分の出す音を変化させていきます。そして、それが自然に終わるまで続けます。

「終わった後、不思議と軽やかになって、開放感がある」、「自分の声がこんなに低い(高い)とは。普段は、今来の声から無理をした声をだしているかもしれないと気づいた」、「自分の振動と他の人の振動が重なるのが気持ちよかった」、「こういう一見、なんの役にたつんだかわからない基礎研究的な要素も非常に大事だときづいた」などの意見をいただきました。

重要なのに、普段意識することがない、自分という楽器について、あらためて考えることができた勉強会となりました。

最後はみんなで写真をパシャリ。

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