思想家、ヘーゲルによる思考法です。
ヘーゲルは、モノ(事物)やコト(命題)が「否定」を通じて、新たな・より高次のモノやコトへと再生成されるというプロセスを、「正(テーゼ)」「反(アンチテーゼ)」「合(ジンテーゼ)」という言葉を用いて説明する。否定を通じて新たな事物を生み出し、より高次の状態へと導かれることを「アウフヘーベン」という。弁証法思考は互いに相異なる二つの概念を捉えることであり、あるいは二つの概念を排除することであり、そして思考をより前進させるための思考法といえる。
弁証法思考は、究極的なまでに自己批判的な態度を保ち、自己の存在すらも疑い、概念が自己及び他者の心の中でどのように構築されるかを見極める思考法と言えるかもしれません。(加藤洋平談)